【開催レポート】2018夏休みスケート教室 / 無良崇人氏参加

2018/09/08   //   スケート教室, 活動実績, 無良崇人

11年目となるNPO法人アイススポーツ鳥取主催「夏休みスケート教室」が、今年も2018年8月12日(日)12:15~13:45に、岡山国際スケートリンクにて開催されました。

鳥取から150km近く離れた岡山市での「夏休みスケート教室」ですが、今年も鳥取県内外から沢山の申込が集まり、昨年よりも早い締め切りとなりました。

当NPO会員様向けの追加申込や見学者枠もあり、過去最多参加数となった今年のスケート教室。

昨年同様メイン講師の無良千絵先生に加え、鳥取県スケート連盟アドバイザーコーチの無良隆志先生、宮崎勇人先生、奥岩加奈子先生とプロインストラクター4名と、鳥取県スケート選手・OBなど沢山のサポート、そしてアイスショーツアーの合間を縫って、プロスケーターとして活躍中の無良崇人氏も参加という、豪華な内容です。

それでは今年もレッスンの模様をフォトレポートで伝えていきたいと思います。

開会式 ~ コース別け

年を重ねるごとに遠方の参加者の方も増えてきて、今年も様々な地域から集合時間に合わせて岡山国際スケートリンクに参加者が集まりました。

久々に再会した方同士で話をしている方がいたり、ユーリのファンと見受けられる衣装の方たちもチラホラいらっしゃったり、リンク内を映し出しているモニタの「鳥取県スケート連盟の強化合宿」の模様を興味深そうに見ている方がいたりと、待合スペースも賑やかです。

見学者の方たちも集まったところで開会式が始まり、NPO法人アイススポーツ鳥取の藤野理事長、そしてメイン講師の無良千絵先生からご挨拶。

小さな子どもたちや、遠方から参加の大人の参加者の皆さん、多くの方からワクワクとした表情を感じられ、開催するスタッフ側も、またこのスケート教室が開催できて良かったと感じる瞬間です。

そしてリンク脇に移動し、鳥取県のスケート選手やOBなども混ざっての準備運動。参加者が増える度に少しずつ窮屈にもなってきましたが、しっかりと準備運動をおこないます。

準備運動が終わると、ヘルメットなどを再点検して、いよいよリンクに足を踏み入れます。

昨年は3つのレベルに分かれてのグループレッスンでしたが、今年は最初に参加者の自己申請制で「壁を持たず滑ることができる人コース」と「滑ることができない初心者コース」の半分に分かれてのレッスンです。

初心者コース ~ レッスン

初心者コースは無良千絵先生を中心に、「しゃがむ → 立ち上がる → バランスを取りながら足踏み → 歩いて進む →滑って前に進む → 曲がる → ターン → 止まる」という基礎の動作を、早いテンポながらも無理なく覚えていけるレッスン内容。

まずはリンクの淵を触りながら、ゆっくりとリンクイン。

そしてこの後に毎年一番最初に覚える動作は、氷の上にしゃがみ「氷に肌を触れてみる」。

ちょっと戸惑った顔をされる大人の方がいらっしゃるのも、毎年恒例です。

1人で氷上に立てるようになったら、全員揃ってその場で足踏み、そしてそのまま歩くように前に進んでみるという風に、少しずつ動作に動きが出てきます。

小さな子たちには言葉ではなく、興味の方向を変える事で、自然と次の行動に移る工夫があったりと、徐々に目標の「滑る」動きに近づいてくるに従って、はじめて参加する大人の方からも「へー、なるほど!こういう順番で覚えていけば良いんですね」と、納得され始めます。

レッスンのテンポから遅れそうな参加者の方には、鳥取のスタッフがマンツーマンで個人レッスン。

まだ1人で立つことができない子には、椅子を使って、氷上で起こることを経験する楽しさを学んでもらいます。

サポートスタッフの大半が、フィギュアやアイスホッケーの現役選手やOBの方のボランティア。

初心者コースには、数人の参加者にサポートスタッフが一人ずつ付くという、普通のスケート教室ではなかなか無いほどの手厚いサポート体制です。

いよいよ蹴り出した力に身をまかせて「滑る」という動作のレッスン。

まだ曲がる事も止まる事もできない段階で、まずは上手にこける練習もしておきます。

徐々に自分が前に進み始めるようになってくる事に気づくと、最初は緊張していた皆さんの顔にも少しずつ笑顔が出てきます。

そして、体重移動をしながら曲がる、ターンして逆を向くというあたりまで出来るようになったら、今日のゴール目標まであと少しです。

後半は、いよいよ無良崇人氏も初心者コースで一緒にレッスン。

いつも氷上を華麗に滑っている無良氏も、ここでは子どもたちと笑顔で戯れながら、そして初心者グループのファンの方にとっては「同じスピードでゆっくりと一緒に滑ってくれる」という、なかなか体験できない特別な時間です。

となりを滑る崇人氏の足元を真似している内に、徐々に皆さんのフォームの完成度も上がってきます。

初心者の方が苦労する「ブレーキ」の動作も、小さな子どもの為に繰り返してブレーキをかけて氷を削り出す崇人氏の動きを見ながら、コツをつかんで上手くなってくる参加者の姿も。

思った以上に上手く滑れるようになった方が多いこともあって、「スピンもしてみようか?」と千絵先生からのご提案で、例年には無い「くるりと周る」という番外編に突入!

そして見事にくるりと成功する参加者の方もいらっしゃり、笑顔いっぱい!というところで、気付けば一時間半の時間が終了です。

今年もあっという間の短いレッスンでしたが、基礎の動きをしっかりと学ぶ事で、小さなお子様からスケート初心者の大人の方まで、楽しくスケートを滑る事ができるようになって頂けたのではないでしょうか。

ひとりで滑れる人コース ~ レッスン

このスケート教室、もともとは「全く滑る事ができない子どもたちが1時間ちょっとで滑る事ができるように」という事を目標にした初心者向けの内容だったのですが、毎年リピート参加してくれる方たちが増える度に、「それじゃ次はこんなのどう?」と毎年ワンステップずつレッスン内容が変わっていくのも、ここ数年の参加者の方の楽しみ方の一つにもなってきている様子。

ということで、数年前には小さかった子どもたちも何年か参加している内にググっと大きくなり、立派に滑れるリピーターさんに成長し、それに加えて口コミで噂が広がった大人スケーターの参加者の方の数も増えてきました。

こちらのコースの講師は、無良隆志先生です。

そして昨年までは「意外と滑れる人が多くてビックリ」と言っていた無良崇人氏ですが、今年はこちらのコースにも参加。

プロスケーターになってからは人気急上昇中とあって、リンク脇の方たちもカメラ片手の見学です。

まずは隆志先生がレッスン内容の解説をした後で、崇人氏がお手本でその動きをやってみて、それを参加者が真似をするというレッスン形式。

しかし、あまりにも簡単そうに滑ってしまう崇人氏に、「もっと下手っぽくやってくださーい」とダメ出しが出たところで、参加者の笑いが。

壁を押しての後ろ向き滑走から始まり、アウトとインのセミサークル、フォアクロスと、笑顔でドンドン進行する隆志先生に、必死についていく参加者の皆さん。

中にはスイスイとこなしてしまう子もいたりするので、「じゃあ、これもいってみようか?」と、さらにはスパイラルに両足スピンと、隆志先生のお題もどんどん難易度が上がっていきます。

今年は中間クラスがなかったので、ちょっと難しいかな?と思っていたのですが、皆さんがとても上手に滑ってらっしゃいました。

短時間で「脱初心者」の為の工夫が盛りだくさんのレッスン内容。

終始笑いを交えながらのレッスンだったので、皆さんヘトヘトになりながらも、笑顔いっぱいでタイムオーバーです。

集合写真 ~ 無良氏との写真タイム

滑るという楽しさを満喫したところで、最後にいつものように参加者全員で集合写真をパチリと撮って、今年のスケート教室も終了です。

参加者の多くがリピーターの方となってきましたが、初めて参加した方からも、「とても楽しかった。来年も企画されるなら、また参加したい。」という嬉しい反応を沢山いただきました。

途中の休憩タイムには、無良崇人氏や鳥取県スケート連盟強化合宿に参加中の選手がジャンプ練習を披露。

無良崇人氏の大きなジャンプはもちろん、間近で見るフィギュア選手のジャンプに、休憩する間もなく釘付けになる参加者の方が沢山いらっしゃいました。

そして今年は無良崇人ファンの参加者の方も多くなってきたので、「時間があれば写真撮影やサインなどのファンサービスもしよう」と事前に話し、終了後に帰っていかれる参加者に「写真撮る時間もありますよー」と無良隆志先生から声をかける形で、無良崇人氏との触れ合いタイムがスタート。

司会進行もいないので、他のファン向けイベントに普段参加されている方には、きっと分かりにくい部分も多かったと思いますが、こういうアットホームな距離感も、「鳥取らしさ」として前向きに捉えて頂けたらと思います。

スケート教室を終えて ~ 感謝御礼

色々とハプニングなどもありつつも、今年も沢山の方のご協力で何とか夏のスケート教室を開催することができました。

参加してくださった皆様、引率してくださった家族やお友達の方々、遠方から見に来てくださった賛助会員の方々、そして開催にご協力頂いた沢山の皆さま、本当にありがとうございました。

今年のような猛暑の中でも、熱中症を気にせず、涼しい中でしっかりと体を動かすことができるスケートの楽しさを十分に実感していただけたのではないでしょうか。

短時間のレッスンだったとは言え、多くの方が「体中のあちこちが…」という状態だったかもしれませんが、近くにスケートリンクがある方は、身体が動きや楽しさを覚えている内に、また是非リンクに足を運び、氷上で滑ってみて欲しいと思います。

ご感想アンケートの結果

参加者の皆さまにお願いしておりましたご感想アンケートも、回答率82%、そして回答者全ての方に「満足度している・ほぼ満足している」「また参加したい」との高評価いただき、スタッフ一同大変嬉しく思っています。

そして皆様からいただいた大変貴重なご意見ご要望に対しても、予算などの面はありますが、できることから導入できればと思います。

以下、皆様からのご感想などを抜粋してまとめました。

ご感想・ご要望まとめ

・徐々に滑れるようになり「私でも滑れるんだ!」と嬉しくなりました!

・初めてのスケートは、1つ1つが新鮮でとても良い経験になりました。

・親子共々初めてスケート靴を履きました。こけ続けながらも、とても楽しめました。

・千絵先生のクラスで参加しました。分かりやすい説明とデモで、楽しく取り組むことができました。

・友人に連れられて行きましたが、地元の教室とはまた違っていて面白かったです。

・スケートを始めて間もない私ですが隆志先生のご指導のもと楽しみながら滑ることができました。

・無良崇人さんが、一緒になって教えてくださるとは思わずとても驚きました。

・想像以上に楽しめる内容でした。

・色々なことにチャレンジ出来る機会となり、有意義な内容で満足です。

・とても楽しく過ごせました。もう一時間長くできたらと思います。

・無良崇人プロや選手のみなさんのデモを拝見できたことも嬉しかったです。

・アイススポーツ鳥取のスタッフのみなさんがアドバイスくださったことも、はげみになりました。

・どうすればいいのかわからなかったことなどが少しずつでも上達できたと感じることができました。

・まだ怖いところもありますがリンクの広さや冷たさ、楽しさなど体験できとても有意義な時間でした。

・今まで自己流でしか滑った事がないので、一度きちんと習ってみたいと思い参加させて頂きました。

・毎年参加させていただいており、今年も子供が行きたいと言ったので参加しました。

・子どもが少なく感じたので、小学校に夏休み前にチラシを配るとかして参加者を増やせればと思います。

・初心者の大人が参加できる貴重な機会なので、小さい子と大人を分けられたらなと思いました。

・全くの初心者と、壁を持たず滑られる人とグループ分けしていただけたのが良かったです。

・初心者、初級、中級と3クラスくらいに分かれてだとちょうどよいのかなと感じました。

・初心者とちょっと滑れる人の差が本人にはわからないので事前アンケートで確認があればいいなと思いました。

・実際にトップスケーターがデモンストレーションを交えながらの教室はわかりやすいと思いました。

・初心者コースでも誰かスケーターさんのデモがあると良かったと思います。

・改めてスケート楽しい!もっとスケートしたい!上手になりたい!と、モチベーションがぐんっと上がりました。

・きちんと教えていただけると、大人でももっとうまくなりたいと思います。

・スケートを初めて1年くらいになりますが、ステップアップに繋がる内容だったなと思います。

・見学者にも温かく接して頂けて感激です。

・マイクを使っていただくなどして内容が聞こえたら見学の皆さんももっと楽しめたかと思います。

・正直、無料で本当にみていいのかな・・・と思うほどとても贅沢な時間を過ごすことが出来ました。

「スケートリンクを鳥取県に」の思い

鳥取の子どもたちに「遠方でも参加しやすいスケート教室を」と11年前に始まったこの岡山でのスケート教室。

遠方での開催という大きなハンディキャップはありますが、これからも関係者や会員の皆さまに少しずつ支えて頂きながら、遠方からでも毎年参加したくなるような、未来に繋げていけるイベントを目指していきたいと思います。

そして、もっと沢山の方にこのスケートの楽しさを伝える為に、NPO法人アイススポーツ鳥取、鳥取県スケート連盟、鳥取県アイスホッケー連盟の役員、スケート関係者も、「スケートリンクを鳥取県に」の思いを再確認する一日ともなりました。

また次回開催の際も、皆様のご参加をお待ちしています。