町田樹選手が現役引退 ~ 無良崇人選手 世界選手権代表に選出
町田 樹選手(24・関大)が2014年12月28日、全日本選手権終了後の世界選手権代表発表の場で、現役引退を表明されました。
これにより、3月23日より中国・上海で開催される世界フィギュアスケート選手権大会の代表入りを辞退した町田選手に代わって、無良崇人選手(HIROTA・鳥取県スケート連盟)が羽生結弦選手、小塚崇彦選手と共に世界選手権代表として選出されました。
また、無良崇人選手は2月9日より韓国・ソウルで開催される四大陸フィギュアスケート選手権大会にも、村上大介選手、宇野昌磨選手と共に選出されました。
町田 樹選手は鳥取県と縁が深く、鳥取県のメディアでもソチオリンピック出場やGPシリーズ優勝など多く取り上げられ、鳥取県内ファンやスケート関係者にも大きな夢と希望を与えてくれた選手。
今後は、早大大学院スポーツ科学研究科に進み、フィギュアスケートをスポーツマネージメントの領域で考察する研究者としての道を目指しながら、研究活動の一環としてアイスショーなどには参加する可能性もあるとの事ですので、これからも楽しみに応援を続けたいと思います。
長い間、お疲れ様でした。これからも頑張ってください。
以下、関西大学ホームページ「町田樹からのメッセージ」より引退挨拶の転載。
引退のご挨拶
皆 様
この度、私は今シーズン限りをもちまして、現役の選手を引退することを決断致しました。
近年では、スポーツ選手のセカンドキャリア問題が社会問題となるに至っており、JOCも問題解決に向け、アスリートセカンドキャリアサポート事業などに取り組んでいるほどです。私も、自分自身の選手引退後のキャリアデザインに苦労した一人です。しかしながら、周囲の方々のご指導のもと、自分自身でセカンドキャリアへの一歩を踏み出せるよう、競技を続ける傍らで、文武両道を旨に、ここまで準備をして参りました。
実は、今シーズン序盤、スケートアメリカに出場するためにシカゴへと出発する直前に、私は早稲田大学大学院スポーツ科学研究科・修士課程2年制の一般入試を受験致しました。その合格が発表されたのは、スケートアメリカのショートプログラムが行われる日のことで、文字通り万感の思いで演技を致しました。
その後もシーズンを通して、私は文武両道を志し、今シーズンのプログラムである「ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲」と「第九交響曲」の作品としての完成を目指して、周囲の方々の心強いご指導のもと、初志貫徹で精進して参りました。そして今大会(全日本)での自分の演技を終えた結果、私は自分の引退を、本当に晴れやかな気持ちで本日(12月28日)の朝、決断することができました。ご指導頂いている大西勝敬コーチにも、本日その意志をお伝えしたところです。約21年間の競技人生でしたが、何も思い残すこと無く、誇りを胸に、堂々と競技人生に終止符を打てます。これもひとえに、関西大学、国際スケート連盟および日本スケート連盟、歴代コーチ、歴代振付師の先生方をはじめ、周囲の方々のご支援・ご指導、また家族の支えがあった御陰です。本当に心から感謝を申し上げます。
またこの長い競技人生において、とりわけ成績不振の時期でも私を信じて応援して下さったファンの方々に、今、思いを馳せております。さらにはソチ五輪以来、多くのファンの皆さまからお心暖かい応援を頂きました。
なお、去る2014年2月のソチ五輪出場に際し、関西大学を通じて多くの皆さまより賜りました活動支援金等のご芳情にも、改めてこの場で御礼申し上げます。皆さまへの、私なりの御礼の気持ちの一端としても、今シーズンの二つのプログラムを制作し、演じてきたつもりです。そうしたことなども含め、改めてありがとうございました。
2015年4月、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科・修士課程2年制に入学後は、博士課程進学を視野に入れ、将来的には研究者を目指し、一大学院生として精進して参りたいと強く思っております。フィギュアスケートをスポーツマネジメントの領域で考察する研究者として、社会から真に必要とされる人材になるべく、真摯に新たな道を歩んでいく所存です。
なお機会を与えて頂ければのお話ではありますが、今後とも研究活動の一環として、アイスショー等での演技や創作活動を、必要最小限の数の舞台において経験させて頂きたいと考えておりますので、宜しくお願い申し上げます。
皆さまには今後とも、静かに見守って下さいますなら幸いです。重ねて心よりお願い申し上げます。
2014年12月28日
町田 樹
町田樹選手へのメッセージ ~ 無良崇人
「町田樹選手は小さい頃からずっと一緒にやってきた仲間ですし、すごく良いライバルだったと自分の中でも存在が大きかった選手がこうやって突然引退ということで、びっくりというか頭の中が真っ白で何をしゃべっていいのか分からない状況なんですけど、せっかくいただいたチャンスなので、このようなふがいない試合をしないように、世界選手権に向けて一段と心を決めて練習をしたいと思っています。」
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